シリアスな世界観と軽妙な会話劇が絶妙な『豚のレバーは加熱しろ』レビュー

4.5
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「豚のレバーは加熱しろ」

今回は第26回電撃小説大賞《金賞》受賞作品

豚のレバーは加熱しろ

のレビューです

『豚のレバーは加熱しろ』評価

「豚のレバーは加熱しろ」の評価は

 

☆4.5

 

です

 

評価の詳細は後半に書いていきます

『豚のレバーは加熱しろ』作品情報

  • 著 者
    「逆井 卓馬」さん
  • イラスト
    「遠坂あさぎ」さん
  • ジャンル
    異世界転生、ファンタジー
  • レーベル
    電撃文庫
  • 発 行
    KADOKAWA

本記事で使用している画像の知的財産権は上表の原作者・漫画家・キャラクター原案者・発行元に帰属します

『豚のレバーは加熱しろ』あらすじ

転生したら豚だった!美少女にお世話されるなら、こんな冒険も悪くない?

 

豚のレバーを生で食べて意識を失った、冴えないオタクの俺。異世界に転生したと思ったら、ただの豚になっていた!

豚小屋で転がる俺を助けてくれたのは、人の心を読み取れるという少女ジェス。

ブヒッ! かわいい! 豚の目線なら、スカートの裾からチラリと純白の……。

「あの、心の声が聞こえていますが……」

まずい! 欲望がだだ漏れだ!

「もしお望みでしたら、ちょっとだけなら」

え、ちょっ……!?

まるで獣のような俺の欲望も(ちょっぴり引き気味ながら)受け入れてくれる、純真な少女にお世話される生活。う?ん、豚でいるのも悪くないな?

これはそんな俺たちのブヒブヒな大冒険……のはずだったんだが、なあジェス、なんでお前、命を狙われているんだ?

 

さあ魔法もスキルも持たぬブタよ、過酷な運命に囚われた少女を、知恵と機転と嗅覚で救い出せ!

第26回電撃小説大賞《金賞》受賞作、豚転生ファンタジー!

引用:BOOK☆WAKER

『豚のレバーは加熱しろ』キャラ紹介

豚(主人公)

豚のレバーを生で食べ異世界に転生した理系オタク

異世界で豚に転生し心の読める種族《イェスマ》の少女と出会う

豚なので攻撃力は皆無だが冷静な性格と洞察力、豚の嗅覚を武器にして立ち回る

あだ名は眼鏡ヒョロガリクソ童貞

ジェス

清らかな心と博愛精神を持つ相手の心が読むことのできる《イェスマ》の美少女

《イェスマ》は過酷な運命にあるが微塵も感じさせず主人公の豚と王都に旅立つ

純真すぎて豚の目線に無防備にスカートでしゃがみ込み、下着を見られることもしばしば・・・ちょっと天然系

ノット

イケメンの狩人

豚とジェスが王都に行く道中で出会い護衛をする

《イェスマ》が小間使いの様に扱われるのを嫌い、2巻では同じようなこころざしの者たちを集め解放軍を結成

胸の大きな女性が好み

ロッシ

ノットと一緒にいる狼

ノットとうまく連携を取り攻撃する

ジェスに異常な執着を見せたりとどこか変態紳士臭い

セレス

豚とジェスの旅の途中に立ち寄った街で出会う《イェスマ》の少女

ノットに恋心を抱いているがノットの好みが胸の大きな女性ということで自分の小さな胸をコンプレックスに思っている

サノン

豚(主人公)と同じように異世界で豚に転生した黒豚、中身はガチロリでセレスに異常な愛着を示す

普段はクレバーに物事を考え解放軍のシンクタンクとして活躍している

イツキ

解放軍の幹部

背の高い黒髪ポニーテールに鋭い目つき、粗野な話し方の姉御

大斧を武器に戦う

ヨシュ

解放軍の幹部、イツキの弟

黒髪で色白、長い前髪で隠れているが丹精な顔立ちで話し方は穏やか

クロスボウを武器にして戦う

イーヴァス

王朝を治める魔法使い

思慮深さを持つ統治者だが《イェスマ》に対する奴隷的扱いを解消するつもりはなく解放軍と和解する意思はない

シュラヴィス

イーヴァスの孫の魔法使い

王都にたどり着いたジェスの婚約者、祖父であるイーヴァスと考えは異なり解放軍と強制できないかを模索する

ヴィース

シュラヴィスの母である魔法使い

ジェスの家庭教師になり魔法を教えている

マーキス

シュラヴィスの父でありヴィースの夫

短絡的で極端な性格をしているため王には向いていない

『豚のレバーは加熱しろ』レビュー

豚のレバーを生で食べて激しい痛みと共に異世界に転生したら「豚」だった

 

スライムや蜘蛛や剣とか杖とかに転生する異世界転生もに比べれば豚ならまだましじゃないかと言う人もいるかもしれませんが・・・

 

チート能力全くありません、あるのは人間だったころの知識と豚の嗅覚のみ!

 

という結構なハードモードからのスタートです

 

豚なので当然、人の言葉をしゃべることはできませんがジェスが《イェスマ》という心の声を聴くことのできる種族なので会話は問題ありません

豚と人が会話できるというのを世界観で覆して違和感なく物語を進めているのはすごいと思うし、むしろ心の中で思っていることまで聞こえてしまうので「地の文」にも反応して会話が進むという面白さに繋がっています

 

そんな軽妙なやり取りで楽しい「豚のレバーは加熱しろ」ですが、ジェスを含めた《イェスマ》は各地で小間使いや使用人、もしくは奴隷の様に扱われ、さらに一定の年齢になったら王都まで行く旅をしなければならない、しかも魔力を持つ《イェスマ》の首輪や骨は高価なため旅の途中、命を狙われ殺さることが多い過酷な運命を背負っていて、前半がコメディ要素が強いのに対しそれらの事実が判明する後半は悲壮感や胸糞悪い感じが強くなっていきます

そんな悲壮感漂う旅の中でも豚とジェスのやりとりが面白いので陽気さと陰鬱さがバランスよくてスイスイ読めてしまいます

 

ネタバレになるので細かい部分は書きませんが1巻ラストで現代に戻ったのもつかの間、異世界に戻ってきた豚(主人公)だが異世界はジェスや魔法使いがいる王朝、ノット率いる解放軍、裏社会の勢力が結集した北部軍の三つ巴の戦争状態になっていた

同じく転生者の黒豚・サノンとともにセレスの元にやってきた豚はノットやジェスを探し始める・・・こんな感じで2巻はスタートします

今回は主人公の豚だけでなくロリコンの黒豚も加わりキャラ同士のやりとりが1巻よりも面白くなっているし、伏線の回収もしっかりしていてさらに面白さがボリュームアップしています

『豚のレバーは加熱しろ』まとめ

通常の会話なら「」部分に対しての反応だけなのが、心を読めるイェスマの存在が心の中で思っている地の文にも反応するため会話の幅、表現の幅が広がり本作品の面白いところとなってます、また読者に語り掛けるような文章などメタ的な文章も多く、この辺りはある程度オタク知識がある人が読むことを前提にしているのかなと思います

これだけだと「会話が面白いだけなのかな?」と思われる人もいるかと思いますが、ストーリーや世界観も細かい伏線が多く、それらをしっかりと回収していくので「これ伏線だったのか~」と感心しながら読んでしまい気付いたら読了(笑

電撃小説大賞「金賞」受賞も納得の面白さでした

 

 

コミカライズ版も1巻が発売されていて、こちらの豚とジェスもかわいいです^^