【ライトノベルレビュー】『異能』審査員票が割れた怪作

4.5
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今回は「第15回MF文庫Jライトノベル新人賞」で特別賞を受賞した

『異能』

のレビューです

裏表紙にもあるとおり「審査員票が完全に割れた事件作」と銘打たれていて、読む人によっては名作にもなり駄作にもなりえる作品です

『異能』評価

「異能」の評価は

 

☆4.5

 

です

 

評価の詳細は後半に書いていきます

『異能』作品情報

  • 著 者
    「落葉沙夢」さん
  • イラスト
    「白井 鋭利」さん
  • 発 行
    MF文庫J
  • ジャンル
    バトル/アクション、ミステリー

本記事で使用している画像の知的財産権は上表の原作者・漫画家・キャラクター原案者・発行元に帰属します

『異能』あらすじ

この世界には確実に主人公側の特別な人間がいる。でも、それは僕じゃない。

自分の凡庸さを自覚している大迫祐樹には成績優秀で野球部エースの赤根凜空と学校一可愛い月摘知海という友人がいる。――自分は二人の間を取り持つモブキャラなのだ。しかしある日大迫は知海と二人で映画に行くことになってしまう。「デートだね」とはにかむ彼女に戸惑いながら帰宅した大迫の前に、見知らぬ少年が現れて問う。「君の願いは、なにかな?」それは異能を秘めたモノたちへのバトルロワイヤルへの招待だった。「僕……の中にも異能があるのか?」だがそれすらも完全な思い違いだったのかもしれない――!! 予想を覆す怒濤の展開。審査員評が完全に割れた事件的怪作、刊行。
引用:MF文庫J「異能」オフィシャルウェブサイト

『異能』登場人物紹介

大迫 祐樹(おおさこ ゆうき)

アニメが好きな高校生
自分をわき役(モブ)であると認識し目立たぬよう行動しているが、突然目の前に現れた少年から異能バトルに招待され・・・

赤根 凛空(あかね りく)

野球部のエースで成績も優秀な大迫祐樹のクラスメイト
周りからは天才と思われがちだが、良い成績をのために努力を怠らない姿勢を持ち実践している

自分のことを特別視しない大迫 祐樹と親しくしている

月摘 知海(るつみ ちひろ)

学校でもトップクラスの美少女で大迫 祐樹のクラスメイト
性格は明るくみんなから人気があるが、アニメが好きで同じ趣味の大迫 祐樹、赤根 凛空とアニメの話から仲良くなったことから、学校では3人でいることが多い
刑事の兄がいる

八色 真澄(ヤイロ マスミ)

大迫 祐樹と同じ図書委員の後輩

画像引用:MF文庫J「異能」オフィシャルウェブサイト

『異能』レビュー

人によっては☆1.0とかになる可能性もある作品です、合う人と合わない人の両極端に分かれる可能性は高いですがハマれば深く突き刺さるこの「異能」

個人的に深く突き刺さりましたw

あらすじにもある通り能力系バトルなんですが最後のギミックとか、それまでの話の流れとかが「次、どうなるんだこれ?」と先が気になりすぎてしまい、異能系バトルものでありながら、同時に巻き起こる事件、先の読めない展開、核心となる謎、とミステリー要素も加わっていて、見事に「異能」ワールドに引きずりこまれてしまいましたw

ただしあまり深く語ってしまうとネタバレになってこの作品の面白さが半減してしまうので多くは語れないのですが・・・

また「灰と幻想のグリムガル」のイラストを担当している白井鋭利さんの絵が、不安を掻き立てるような物語にやわらかい色を付けているというか、そのやわらかさ感じたとたん物語の内容でドン底に落とされるような場面もあるんですがw

あと個人的に女の子の足の絵が好きです!

『異能』まとめ

ちょっと最後のほうは無理くりすぎないか?と言われてもおかしくない部分もあるんですけど、それでも個人的には☆4.5です

一見、ハッピーエンドのようにも見えるけど読み終わった後に色々考えると「ハッピーでもないんじゃないか?」とか思ってしまったり・・・

作品タイトルである「異能」作中で登場人物たちが使う能力というより、この作品自体が「異能」なんではないかと思う今日この頃・・・