今回は第7回オーバーラップ文庫大賞で金賞を受賞した
『星詠みの魔法使い』
のレビューです
『星詠みの魔法使い』評価
「星詠みの魔法使い」の評価は
☆5.0
です
評価の詳細は後半に書いていきます
『星詠みの魔法使い』作品情報
- 著 者
六海刻羽 - イラスト
ゆさの - 発 行
オーバーラップ - ジャンル
- レーベル
オーバーラップ文庫 - 紙初版日
2021年1月25日
本記事で使用している画像の知的財産権は上表の原作者・漫画家・キャラクター原案者・発行元に帰属します
『星詠みの魔法使い』あらすじ
キミの才能は魔法使いの極致に至るだろう
世界最高峰の魔法使い教育機関であるソラナカルタ魔法学校に籍を置く少年・ヨヨ。夢を失い、目標もなく過ごすヨヨが出会ったのは純粋無垢な新入生の少女・ルナだった。
「わたし、魔導書作家になりたいんです!」
魔導書作家――魔法使いの極致で、世界にほんの一握りの存在。誰もが夢見ては挫折する夢を一途に追いかけるルナとの出会いで、ヨヨの心境に変化が生まれる。
交流を深めていく中、ルナの才能を狙う騒動が発生し――!? 夢を失ったヨヨと、魔導書作家を夢見るルナ。二人の魔導書を巡る物語が、今幕を開ける――。
『星詠みの魔法使い』キャラ紹介
ヨヨ・クロード
ソラナカルタ魔法学校の5年生
魔法使いたちにとって世界最高峰と言われ、卒業することも難しいと言われているソラナカルタ魔法学校の5年生という実力者
実力はあるもののやる気はイマイチ感じられないが、偶然出会ったルナを助け「魔導書作家」になる夢を応援する
時折、憂いのある表情をするが過去の出来事によるものらしいが・・・
ルナ・アンジェリーク
読んだ者が魔法を使えるようになる「魔導書作家」を目指している、明るく元気なソラナカルタ魔法学校の新入生
幼いころ自分を救ってくれた星のような魔法使いにあこがれている
エヴァリーナ・レ・ノール
ルナと同じソラナカルタ魔法学校の新入生
ルナのルームメイトでルナのことを溺愛しているある種の変態、ルナと仲の良いヨヨに殺意のこもった視線を向けることもある
ゾフィア・ベルベット
ゾンビやアンデッドを使役する死霊術を使うソラナカルタ魔法学校の6年生
魔法の研究には他人の犠牲など意に介さない、魔法使いらしい魔法使い
『星詠みの魔法使い』レビュー
序盤では偶然出会った主要キャラの説明を踏まえた物語と舞台となる魔法学校のことを描き
その後、2人は再会するもののちょっとしたことから離れることになり、ルナの想いとヨヨの過去にかかわる葛藤が描かれ
そんなすれ違いの最中に訪れるルナとエヴァリーナの命の危機
しかし落ち込んでいたヨヨが復活し苦戦しながらも強敵を倒しての大団円
と、起承転結がきれいに決まっているし、それらを飽きさせずに読ませる文章と・・・
ほんと面白かったです
ヨヨはルナの姉であり同級生だったエレナとの過去の出来事により心に傷を負うが、エレナの言葉とルナのひたむきさに救われることになり、また一方、ひたすら明るく夢を追い続けるルナも落ち込んだりしていた時もあったがヨヨの一言に救われる
お互いがお互いの心の支えになり、まるでヨヨとルナの出会いが必然であったかのように・・・
と、書くとファンタジー世界でのボーイミーツガールのような感じでですが
メインはゴリゴリのファンタジーです
幻想的で建物自体が生きている魔法学校やそこに住まう魔法生物たちは独特で、この学校の設定だけでも十分に楽しめそうだし、ルナが目指す「魔導書作家」という設定も珍しく今後、ヨヨとともにどんな物語を描いていくのかも気になります
キャラも魅力的で普段は実力はあるもののイマイチぱっとしないがここ1番で活躍するヨヨ、いつも快活で夢を追い続けるルナ、ルナを溺愛し変態的発言の多いエヴァリーナ、魔法使いらしい魔法使いのゾフィア、と登場人物たちは個性的で伽羅同士のやり取りだけでもかなり楽しいです
個人的に1番好きなのは年齢のことを言われて真顔になるメルメディア先生ですけどね(笑
『星詠みの魔法使い』まとめ
1巻はきれいにまとまり終わりましたが、エヴァリーナの家のことやルナの姉であるエレナの現在のこと、など伏線になりうる話もたくさんあるので是非とも続巻してもらって、ヨヨとルナの冒険をもっと読みたい!そんな感情になる珠玉のファンタジー作品でした